2012年5月6日日曜日

未来の車のエンジンは?

スパコンがもたらすエンジン革命

どうやらこれからのエンジンの革命はスパコンが握っているようです。

自動車に搭載されている内燃エンジンが実用化されてから150年が経過しました。
ここ数年でかなりエネルギー効率は改善されたが、それでも1/3しか推進力に活用されず、半分以上が排熱処理されている状況です。

2012年後半に改良が予定されているスーパーコンピュータ(以降スパコン)がエンジン革命の道を切り開くと期待されています。
USAのエネルギー省管轄のオークリッジ国立研究所(Oak Ridge National Laboratory)が、USA最速、世界3位のスパコン「ジャガー(JAGUAR)」の大幅なアップグレードを控えているんです。
現在世界最速の日本の「京(K Computer)」の2倍の処理速度が可能とのことです。

今後の有望な候補として、低温で燃焼を行う「予混合圧縮着火(HCCI)」が注目されています。
電気火花を使って燃料に点火するのではなく、混合燃料を圧縮して化学反応を引き起こし、ピストン運動の適切なタイミングで自然に着火させる方式です。
低温の圧縮点火により、25~50%の燃料効率改善が実現するといいいます。
しかし、HCCIエンジンは従来型の火花点火エンジンに比べて制御が難しく、混合燃料の化学反応プロセスにも細心の注意を必要とします。
詳細なメカニズムも十分には解明されていない。

さらに、新しいエンジン技術だけでなく、これまでにない燃料も模索されています。
しかし、その全ての候補について包括的なエンジンテストを行うことはとても不可能らしいです。

そこで登場するのがスパコンJAGUARです!

すでに1億1300万CPU時間かけて、HCCIエンジンの詳細なシミュレーションを実施しましたが、3.3ペタフロップス(1秒間に3300兆回の演算処理)の性能を誇るジャガーでも、このシミュレーションはかなりの負担となったそうです…。

ま、要するに、今回のアップグレードでより効率的にシミュレーションが可能なので、未来のエネルギーシステムを開発するのはスパコンが鍵を握っているといっても過言ではないようです。

世界一になることが目標ではありませんが、より高性能なスパコンを開発することは、日本だけじゃなく、世界の、地球の存続のためにも必要なんですよね。

ねぇ、蓮舫女子。

ナショナルジオグラフィック | Photo from Mauritius Images/Alamy

2012年5月5日土曜日

ホッキョクグマは誰の親戚?



みんな大好きしろくまさんのご先祖様は、どうやらくろくまさんではないかもしれません。

ふわっふわのヒグマ氏が北極の方にせっせと泳いで渡って、独自の進化を遂げ、色白になったのかと思っていましたが、どうやら違うようです。

ドイツのフランクフルトの研究チームが最新のDNA鑑定を行った結果、
ホッキョクグマはこれまで考えられていたより遥かに歴史は深く、
15万年ほど前にヒグマを祖先として枝分かれしたのではなく、もっっと以前の60万年ほど前から存在していたと考えられるとの論文が発表されました。

つまり、ホッキョクグマの祖先はヒグマではない可能性が出てきた、ということです。

ホッキョクグマの起源が未だに謎に包まれている理由には、
常に氷原で生活してきたために、その化石が地層に残っていないことが挙げられています。

人間の科学の歴史も浅いですし、これから色んな事が分かってくるんでしょうね。
楽しみです。

Science | Photo by NAVERまとめ